ミーハーな?京の旅 2
お昼から日本酒飲んで、いい気分になってしまった私達。(笑)
夕方からの壬生寺の朗読劇までには、まだ時間があります。
新撰組へと、気持ちを盛り上げる為、ミーハー的チョイスで島原へ向かいます。
島原は江戸期以来、公に許された花街(「かがい」と読むらしい)で太夫がいたところ。
太夫は帝などをも接待した、官位を賜った地位のある方達です。
よく江戸の吉原にいた花魁と一緒にされてしまうのですが、こちらの太夫さん達は身分が高い人たちを接待するために、芸事も一流、和歌・俳句なども完璧にたたきこまれた、この時代のスーパーウーマンです。(笑)
現在残っているのは、揚屋(現在の料亭)だった角屋(すみや)と、置屋(太夫を派遣する店)だった輪違屋(わちがいや)の2軒。
島原の入口の大門の計3か所です。
輪違屋さんは現在は揚屋さんになって営業中なので、見学は不可ですが、角屋さんはもてなしの文化美術館として一般公開しています。
(但し7月21日~9月14日までと12月16~3月14日までは休館)
この角屋さんと輪違屋さんは、浅田次郎の小説「輪違屋糸里」の舞台。
輪違屋の天神(太夫になる前の位)、糸里が新撰組の土方に恋をして、芹沢鴨暗殺事件に巻き込まれて行くストーリー。
以前、スペシャルドラマでも、上戸彩(糸里)・伊藤英明(土方)でやりました。
もちろん、小説を読んだ3年前にも一度来た事があったのですが、その時は角屋さんは休館中で、その後、中々開館時期に京都へ来ることが出来ず、今回やっと、ぎりぎりでしたが開館日に来ることが出来ました。
外塀も昔のまま
紅色の壁は遊郭を表してるモノではなく、富の象徴だったそうです。
土間や帳場にあった照明のカサ。何故かアールデコ風にも見えなくはない…。(笑)
光源はろうそくの火なのだけど…。
多い時は100人分の料理を作っていた台所。
お店の中で刃傷事件が起きないように、入口で刀を預ける決まりだったそうです。
預かった刀をしまう箪笥。今でいうならロッカーですね。(笑)
立派な襖絵。これは物置にしまってあったものらしく、きれいですが、撮影不可の2階の当時のままの部屋は、天井も壁もふすまも、ろうそくなどの煤で真っ黒。
大量の行灯やろうそくで部屋を昼間のように明るくしていた名残りだそうです。
主庭 この松は当時は一本松で、江戸で発行していた当時の京都ガイド本などにも紹介されるほど有名だったとか…。
現在は枯れてしまった為、3本でこの形を保っているそうです。
この庭を望む大広間の…。
この場所に暗殺当日の宴会の際、芹沢鴨はお酒を飲んでいたそうな…。
飲み過ぎるから、殺されちゃうんだよ!!
刀傷…。 新撰組の方たち、おイタが過ぎます。(笑)
部屋の中にも2か所程ありました。
この場所で切り合いがあった記録は多分無いので、単なるイタズラとか、嫌がらせ?かもしれませんね。(困った人達だわ)
刀は入口に預けたんじゃなかったっけ?? どうなってるの?番頭さ~ん!!
角屋さんの家紋?マーク? とてもかっこいい。
初めて入った角屋さんでしたが、当時の揚屋さんの絢爛さがうかがえる、細かいところまで豪華な造りの建物でした。
いつも夏休みや冬休みの時期などに休館しているので、あまり大勢の観光客に来てほしくないのかな?なんて思っていましたが、今回納得してしまいました。
暑いんです。ものすごく。(笑)
民家の重要文化財に指定されているため、全く手を入れる事が出来ないそうで、大正期にボヤを出してちょっとだけ改築してしまった1階の大広間以外、空調すら入れられない。
なので、2階を見学している時は、あまりの暑さにボーっとなってしまうほど。(笑)
そして冬は、ものすごく寒いんだって。
なので、暑い時期と寒い時期はお休みしているということでした。
納得です。
夏の閉館期が始まる前日ですものね。そりゃあ暑いはずです。(笑)
こんな格式の高そうな揚屋さんに、江戸から来た農民出身者や浪人、寄せ集めの隊士たち…。
壬生からは祇園に行くよりは断然近いし、祇園界隈は長州藩邸や薩摩藩邸が近かったので、その藩士達も多く、落ち着いて飲んでなどいられなかっただろうから、島原にいってしまうんだろうけど…。
京の人達に「壬生狼(みぶろう)」って陰口叩かれるのは仕方無いですよね。
嫌われる要素、満載だもの…。(笑)
(ファンだけど、盲目的ではないので、冷静に判断しちゃう)
そろそろ夕方。
壬生寺へと向かいます。
壬生寺のある通りは、人人人…。
この通りは屯所があった八木邸と前川邸があるので、普段でも観光客はちらほらいる場所ですが、こんな人だかりを見るのは初めて!!
って来た事あるのかい? ハイ何度か…。(笑)
新撰組屯所跡の碑がある八木邸は、現在は八木家の子孫の方が、和菓子屋さんを営んでいます。
この奥の屋敷内は一般公開しています。この日はもう夕方で閉ってましたけど。
お抹茶+和菓子付きで1000円だったと思います。
(前に入ったことはあります)
お向かいの前川邸は、現在は所有者が変わり、(多分、製紙業の会社)全部を見せてはもらえませんが、門から入口の土間のあたりまでは入ることが出来ます。
見学無料で、お土産モノなどを売ってました。(これも前に行った時の情報)
今回はこちらも閉ってる時間。
やっと開場です。
中のどこでやるのか?情報ゼロ。会館内?壬生能の舞台の辺り??
予想外の境内でした…。
砂利敷きの境内にパイプ椅子を並べて、お堂への階段部分が舞台になる模様…。
野ざらしだ…。しかもまだちょっと暑いんだけど…。
朗読活劇 -Recita Calda-(レチタ・カルダ)
司馬遼太郎が描いた日本のヒーローたち
~憶えていてほしい、こんな男たちがいたことを~
これがホントのタイトル。長いけど…
レチダ・カルダとは「熱く語る」という意味らしいです。
開演する頃には、あたりはだんだん夕暮れになり、それまで暑かった境内にも涼しい風が流れてきました。
フラメンコギターの生演奏の中、洋装の土方を思わせる衣装で、刀を手に持った要潤が登場し、朗読は始まりました。
話の時々に剣を振りかざしたりしながらですが、基本的には司馬遼太郎の小説をそのまま朗読し、物語は進んでいきます。
客席が平坦な場所に作られているため、後ろの方の席だった私は人の頭であまり良くは観られなかったけど、要潤さんはカッコ良かった。(笑)ファンじゃないけど。
声も中々良い。
涼しい風も気持ち良く、昼に飲んだ日本酒もまだ少し残っていて…ZZZ…
おっといけねえ、ウトウトしてしまった!!(笑)
話は進んでいるけど、ストーリーは分かっているので、ついて行ける。
何よりもこの空間で、隊士のお墓もあるこの場所で語られる新撰組のストーリー。
(特に土方歳三が中心のストーリーで構成されているのだが)
不思議な感覚を楽しめました。
芝居好きで、その良し悪しに実はうるさい私ですが、(今までブログには良かったことしか書きませんけど)正直に言っちゃうと…、
要クン、ちょっとまだまだって感じかな。
朗読って難しいからね。(笑) よっぽど上手じゃないとボロが出まくるというか…。
咬み咬みだったしね。難しいんだよね。
でも、カッコイイから許す!!(爆)
立ち姿もキレイだから、満足!!
ストーリーを知ってる新撰組ファンは噛み咬みでも話はわかるけど、司馬遼太郎も新撰組も土方歳三も知らなそうだった要ファンの若い女の子達は、果たして内容を把握したのだろうか?
私の隣の席の女の子は、休憩時間に「本読まなきゃ全くわからないね!!」って友達と話してました。(笑)
まだミーハーな旅、ちょっとだけ続きます。
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