現実逃避-ダイナの事-
4月1日からずっと現実逃避してました。
エイプリルフールなら、どれだけ良かったか…。
撮影会の前に、ダイナの咳が気になって、レントゲンを撮ってもらっていた。
たまご大の丸いものが、心臓と背骨の間に写っていたことで、専門医に詳しく診てもらう予約が取れたのが4月1日。
まずは心臓の事があるので、心臓専門の先生に。
レントゲンの結果、1週間前の写真は丸いモノは空洞の様に写っていたのに、今回は白い影が写っていた。
腫瘍であることは確かだけど、これだけではハッキリしないので…、更に別の角度からレントゲンと、エコー、病巣に針を刺して細胞検査。
時間がかかるので、一旦家に戻って、夕方迎えに来て…と。
私は常に「楽観的」だ。何に対しても。
なので、腫瘍と言われても、良性かもしれないし…って考える。
この日もそんな調子で、夕方に「ダイナお疲れ~」的なノリで迎えに行った。
心臓専門医の方に、説明を受ける。
臓器に出来た腫瘍かと思われていた、丸い「それ」は、肋骨に出来た骨肉腫だった。
手術に関する説明を色々受けたけど、とても難しいことと、そもそも手術に到るまでの検査の時点で、ダイナの心臓が持つかどうかもわからない、ハイリスクであることだけしか、私の頭には入って来なかった。
この病院は、がんセンターでもあるので、すぐにガン治療専門の医師にバトンタッチされて、
説明を受ける。
骨肉腫には良性はありえない。 楽観的な私はちょっと心が折れた。
手術のことも色々説明されたけど、12歳のダイナ、もし1%の確率で成功して、心臓も大丈夫だったとしても、術後の傷が完治する頃に寿命がきてしまうかもしれない。
ずーっと痛みの中にいるのも可哀想だ。
それなら、このまま緩和治療で細くていから長く生きていて欲しい。
「骨肉腫の場合、残りの時間は年単位ではなく、月単位です。」
ここで、完全に心が折れてしまった。
一人で聞くのはちょっと辛すぎた。
「今後の治療方針については、(手術のことも含めて)家族と相談してからにします。」
と、ダイナと家に帰りました。
家族全員の意見は、手術はNO。
先週金曜、今後の治療方針を病院で相談してきました。
私はもう心が折れてしまったので、姉に行ってもらい、獣医同志で相談してもらうことに。
学生のころから知っている同志なので…。
骨肉腫という病気は、大型犬には少なくはないそうです。
ただ、ほとんどが大腿骨に出来ることが多いようで、ダイナのように肋骨の骨肉腫の症例は少ないそうです。
症例が少ないということは、予測がしにくいということです。
これからは様子を見ながら、週に一度もしくは隔週でレントゲンを撮り、病巣の進行状態や臓器への転移を把握しながら、痛み止めの薬をレベルアップしたり、骨が溶けだすスピードを遅くする薬を使ったり…など、痛みを緩和することを主な目的とした治療をしていきます。
姉からの説明で、少し立ち直った私は、またちょっと楽観的に、
「いつ止まるかわからないと言われても3年も止まらなかった心臓を持ってるダイナだから、骨肉腫の進行も、もしかしたらすごくゆっくりかもしれない…」
と思うことにしました。
何故ダイナは「房室かい離」だの「骨肉腫」だのと、怖い名前の病気になってしまうのだろう…。
大型犬で12歳といえば、充分長生きなのかもしれないけど、前に飼っていたアフガン(14歳で老衰)は、12歳の頃には見た目もすっかりお爺さんだった。
ダイナは見た目だけなら、まだ全然年寄りには見えない。
きっとそれが、私が前記の事すべてを受け入れ難く思ってしまう理由なのかもしれない。
心臓が急に止まってしまうかもしれないって、覚悟していたつもりだったけど、
ちっとも覚悟なんて出来てやしなかった。
でも、この先ダイナはどんどん辛い日々になってしまうから、少しでも痛くないよう、辛くないようにしてあげたい。
私も少しづつ覚悟を固めていくからね。
楽しい場所へ連れ出してあげることも中々難しくなってしまったけど、今までと同じように平穏に過ごしていきます。
肋骨に出来たのが幸か不幸か、四肢の動きには支障がない場所なので、ギリギリまで歩けなくなることはないそうです。
大好きなお散歩もまだ行けます。
今日もダイナは元気です。
私自身、心臓の事ばかり気にしていて、まさかもうひとつ爆弾を持ってたなんて思いもよらなかったので、先日、撮影会を開催するにあたって、「ダイナに会いに来て~」と皆さんをお誘いしてしまったことに、ちょっとだけ後悔も。
会った事無ければ、遠い出来ごとで済んだはずなのに、ちょっとでも思い入れが増えてしまうと、驚かせてしまうし、申し訳ないな…と。
でも、ホントにギリギリのタイミングでダイナのキレイな姿を残すことが出来たので、許して下さいね。
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